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院長ブログ

患者家族になってみた

この度、母が手術を受けることになり

患者家族になるという体験をしました。

 

当日朝、予め告げられていた時刻に病院に到着。

母と日ごろの積もる話をして

術前絶食中の母に横目で見られながら軽い食事を取って

しまいにはベッドに並んで寝そべってお昼寝をして

3時間回ったところで、手術室から呼ばれました。

 

病室と手術室が近いので、あっという間について

男前の母は「じゃっ!」と言って颯爽と手術室に入っていきました。

むしろ私の方が不安だったかも知れません。

 

手術を待つ間、あれもしようかこれもしようかと、いろいろ持って行きました。

・皮膚科の写真症例集:これはまったく頭に入りませんでした。

・パソコン:ネット見ても面白くない、ゲームしても面白くないので、すぐにしまってしまいました。

・しばらくぼーとする:ICU前のラウンジは基本静かなので、ぼーっとするには良い環境でした。

           この時間が一番長かったと思います。

・本を読む:大好きだった「雪の断章」という小説を、久しぶりに読み返しました。

      何度読んでも心にしみる文章で、これが一番手術待ちに適していたと思います。

 

既に手術枠が埋まった後に、無理に入れて下さった手術なので

手術が終わる頃には、ラウンジには誰もいなくなりました。

広いところで一人ぽつんと待つこと1時間くらい、

ようやく手術が終わり、先生に呼ばれました。

お疲れのはずなのにいつもの笑顔で、明快に説明して下さいました。

もう、感謝しかありません。

 

術前の不安と 術中の「無」の心境と 術後の深謝と。

患者さんの家族の気持ちを身をもって体験しました。

少しは成長できただろうか。。。