ドラマ「白い巨塔」を見て
たいていの医者は、一度見たことがあると思います「白い巨塔」。
私の場合、まず高校生の頃原作を読んで、
村上弘明、田宮二郎、唐沢敏明の財前を見ました。
そして今回の岡田准一主演の令和版・白い巨塔です。
本職の刑事さんが刑事ものを見たり、
法曹が法廷ドラマを見たときに、きっと感じるであろう感じを
我々が医療ドラマを見ると、感じるのです。
そう、「こんなん、ないから」です(笑)
よく見かけますが、お医者さんが白衣の前ボタンを全開で肩で風切って歩いてますよね。
あれは、医学部一般教養の化学実験の段階で、決してやらないようにと指導されます。
あんな前開けて歩いていたら、何をひっかけるかわからないですから。
産婦人科だと、いつ緊急事態が発生してダッシュしないとならないかわからないので
危なくて前なんて開けられません(笑)
「大名行列」と呼ばれる教授回診は、実は健在です。
きっと医局ごとに全然雰囲気が違うのだと思いますが、
東大産婦人科の場合、財前教授の回診とはずいぶん違います。
医局員たちが粗相のないように必死で走り回るところまでは一緒ですが
患者さん思いの産婦人科教授は、患者さん脇に立って肩に手を置き
患者さん・教授と医局員が対面するような形で回診がなされるのです。
いけてるでしょう?
唐沢財前の時は、東大病院産婦人科病棟の当直室で他の先生たちと一緒にみました。
黒塗りの車が財前教授を迎えにくるシーンを見て
当時、東宮職御用掛(つまり雅子妃殿下の主治医)だった我らが教授が
「いいですねぇ。僕にも迎えが来ないかな」とおっしゃって
皆で爆笑したのを覚えています。
教授、国産車をご自分で運転してご通勤されていましたから。
今朝出かける前、今晩の最終回を録画予約してきました。