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院長ブログ

平成6年 香川県の大干ばつ

平成6年の香川県の大干ばつの時、香川県にいました。

テレビのニュースで連日早明浦ダムの貯水量が発表されて

ダムの底に水没した旧村役場とカピカピの地面の映像が流れていた、あの時期です。

病院実習のある学年で夏休みでしたが、

物好きなことに、帰省せず生化学教室でビタミンAの研究をしていました。

 

断水が始まってからは、じわりじわりと生活に影響が出てきました。

田舎で車社会ですので、ガソリンスタンドでいろんなものが売られるのですが

(冬はバケツに入ったみかんとか)

この時は、スタンドの軒先に貯水用のポリタンクが山と積まれていました。

近所の小学校ではプールが中止になるし、

水を大量に使うので、うどん屋さんに開店制限が出始めました。

病院では透析ができなくなり、患者さんは近隣の県に転院、

手術室は閉鎖になりました。

 

断水が断続すると、段々水道水が濁ってくるんですよね。

生化学教室でも、滅菌水をつくる機械のフィルターがすぐに目詰まりして

洗っても洗っても使えなくなりました。

とうとう1日のうち水道が使えるのは1時間だけ、という事態になり

洗濯機に貯めた水が茶緑色なのを見て、

諦めて実家に帰りました。

 

稀有な体験でした。

資源は大事にしましょう。

 

ダムの底から現れた旧大川村役場