師匠との出会い
医師になって2年目に
産婦人科医として 人として 「この人のようになりたい」という先生に出会いました。
師匠の今西先生です。
常に臨床に対して真剣に 謙虚に向き合いながら
学問としての産婦人科学を大切にし
教養深く 文化芸術を愛し 時には少年のようで 人間味のある豊かな人です。
当時の私の「一人前の産婦人科医になるんだ」という はち切れそうな若いパッションを見事に昇華させ
一線の臨床医に育て上げてくれました。
「見て学ぶ」時代でしたので
師匠のようになりたい一心で
先生の診療スタイルや医学的思考の仕方 分娩や手術の技術 立ち居振る舞いまで
ひたすら見倣いました。
倣っていると自然と似てくるもので
ある時看護師に「内診の姿勢が今西先生にそっくり」と言われた時は
無性に嬉しかったですね(笑)
看護師やコメディカルにもやさしい師匠は みんなに慕われていて
今くらいの時期に 産婦人科主催のお花見が企画されました。
ところが桜はピークを過ぎてしまって 花はなく ほぼ花軸だけに。
この時 風雅とお酒を愛する師匠が言った言葉です
「花見に花はいらない」。
いやあ その通りです(笑)
桜、満開ですね。
戸山公園の桜