1. ホーム
  2.  >
  3.  院長ブログ
  4.  > ピルとコロナワクチン

Blog

院長ブログ

ピルとコロナワクチン

最近よく、ピルをのんでいる患者さんに

「コロナワクチンうっても大丈夫ですか」と聞かれます。

結論から言うと大丈夫です。

 

1 医学的・理論的にはこうです

この問題は私たちもとても気になっている点で、

製薬会社の人たちと一緒に毎日毎日目を光らせて情報を集めているのですが

今のところ、ピル内服中にコロナワクチンをうった人の有害事象の報告がありません。

また、厚労省のHP

「ワクチンと血栓症の関連性ありといわれた例はありません」とあります。

海外で使っているワクチンで、稀に血栓症が起きるという報告がある程度です。

一方、ピルで血栓症のリスクが上がることは既にご存知の通りですが

実際に血栓症を発症するのはほとんどが飲み始めで、3か月以内におこります。

ですので、内服歴5か月以上の人は、尚リスクは低いと考えていいでしょう。

 

2 「頭ではわかっていても何だか不安」という方へ

とは言っても「やっぱり不安・・・」という女性の気持ちもわかります。

毎日、患者さんには

「いつもの通り血栓予防的な生活を送りつつ、ワクチンうって来て下さい」と話しています。

血栓予防的な生活、つまり

水分補給を心がける

同じ姿勢で長時間過ごさない

軽い運動をする 無理ならその場で手足を時々動かす

です。

何か対策をしていると、ちょっと安心しますよね。

 

3 「それでもやっぱり不安」な場合は

ピル、絶対のまなきゃいけない薬じゃありません。

不安を抱えたまま接種に臨むくらいなら、いっそ2か月くらい休薬してしまいましょう。

生理、重くなるかも知れませんが、2か月だけがっつり鎮痛剤を使いましょう。

内膜症治療目的なら、2か月休んだくらいで悪化しませんから大丈夫。

避妊目的の方、2か月だけ別の方法で避妊しましょう。

PMSの方、血栓の不安とPMS症状と、どっちを取るかよく考えましょう。

イライラやメンタルの症状なら、2か月限定で安定剤をのむという方法もあります。

2か月だけ栄養療法(カルシウム、ビタミンB6が有効です)や漢方薬を使ってもいいと思います。

にきび治療なら、他の内服・外用をしっかり使う方法で代用できます。

他に困っていることがあったら、遠慮なく相談して下さい。

月経関連トラブルの対応策、たっくさん引き出しに入ってますから。

 

コロナ終息には、今のところワクチン接種しか光明が見出せません。

可能な限り、ワクチン受けましょう。

あるかないかわからないワクチンの副作用を恐れるよりは

かかったら確実にまずいとわかっているコロナを恐れる方が正しいと思うのです。