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院長ブログ

トンズランス感染症について

最近、女性の格闘技家も増えてきたので、今日はこのお話を。

 

<トンズランス感染症とは>

柔道やレスリングなどの格闘技選手の間で増えている、真菌感染症です。

「トンズランス菌」という、外国から持ち込まれた新しい真菌症です。

真菌は足にできると水虫、身体にできるとタムシ、頭にできるとシラクモと呼びますが

トンズランス感染症は、格闘中に接触する身体と頭が好発部位です。

 

<「もしかしてトンズランス?」と思ったら>

 

 

写真のような発疹ができて、かゆみ、頭皮のフケやカサブタがある場合は

皮膚科を受診して「柔道をやっている」と必ずひと言伝えて下さい。

この情報が大変重要で、これがないと皮膚科医でも誤診することがあります。

 

<予防が大事>

トンズランス菌の感染経路は主として身体の接触ですが

畳やマット、衣類、タオルなどを共有すると感染源になることがあります。

予防方法は、全日本柔道連盟のHPに詳細あります。

1 練習の後はすぐにシャワーをあびる

抗真菌剤入りシャンプー(商品名:コラージュフルフル)での洗髪がお勧め

2 道場をよく清掃する

3 必ず道着は洗濯する

4 衣類やタオルを共有しない

大切なご家族や、チームメイト、対戦相手にうつさないようにしましょう。

 

<トンズランス感染症と診断されたら>

必ず指導者の先生に話して下さい。

こっそりテーピングで隠して試合に出たりしてはいけません。

気持ちはわかりますが

インフルエンザにかかっているのを内緒にして試合に出るのと同じになってしまいます。

 

<指導者の先生へ>

部員・弟子がトンズランス感染症になったら

迷わず組み手練習や試合をストップさせて下さい。

感染力が強い菌ですので、保菌者を治療しないと蔓延してしまいます。

菌の撲滅にご協力をお願いします。