「ピルをのむと将来不妊症にならないか心配です」
「ピルをのむと将来不妊症にならないか心配です」という声を時々お聞きします。
そんなことはなく、むしろその逆です。
(そもそもそんな恐ろしい薬なら、とっくに発売禁止になってます)
「プレコンセプションケア」という考え方があります。
将来の妊娠・出産に向けて、今からできる健康づくりのことです。
低用量ピルは、プレコンセプションケアのひとつとして挙げられています。
いくつもメリットがあり、調べるといろいろ出てきますが
最大のメリットは「子宮内膜症のリスクを減らすこと」です。
勤務医時代に不妊症外来を担当していた時
不妊症の患者さんを診ていると 多くの方が子宮内膜症を併発していました。
「以前から生理痛がひどかった」とおっしゃることが多く
内膜症が前々からあったのだと思われます。
若いうちからピルをのんでいれば、かなりの程度防げたはずでした。
子宮内膜症のおおまかな有病率は
全女性の10%
不妊症女性の25~50%
慢性骨盤痛を有する女性の75~80%です。
ピルは内膜症を予防し、ひいては不妊症を予防します。
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