雪の日の思い出
大学1年生の今頃のことです。
その日は、香川では珍しい雪でした。
人生で初めて雪を見たという沖縄出身の同級生は講義を休んで雪見に(笑)
雪国出身の同級生は「瀬戸内まで来て雪かよ」と、ちょっとご機嫌斜め。
神奈川県出身で世間知らずの私は
降雪時の自動車運転の常識など、まるで知りませんでしたが
車に詳しい男子学生たちが、よく面倒を見てくれました。
雪の中、大学にある広大な駐車場(土地、いっぱいありますから)に連れ出してもらい
雪中運転の、初めての体験です。
視野は悪いですが、シャリシャリとタイヤが雪を踏む音が静かに響いて
ちょっとわくわくします。
一台も車が止まっていないところに来ると、同級生が
「ここでアクセル踏んでみて」と言うので、素直に踏みました。
思ったよりも普通にスピードが出ます。
そして
「はい、ここで思いっきりブレーキ踏んで」と言われたので
勢いよくバン!とブレーキを踏んだら、後輪が思わぬ方向に持って行かれ
車は大きくスピンしました。
ひっ、と身体を硬くしましたが、すぐに車が止まりました。
「び、びっくりした~あ」と同級生を見ると
「ね。雪っていつもとちがうでしょ。だから雪の日は運転しない方がいいよ」
と。
あー、これを教えるために一緒に車に乗ってくれたんだ。
私が雪の怖さを知らずに普通に運転しちゃいそうなのと
かといってスノータイヤに変えたりしそうにないのも知っていて。
その思いやりに、ひたすら感謝でした。
あれから30年(愕)。
彼、どうしているかなー。
きっといい先生になっているだろうなー・・・