1. ホーム
  2.  >
  3.  院長ブログ
  4.  > 認知のちがいが生み出すもの

Blog

院長ブログ

認知のちがいが生み出すもの

全く同じ場面に遭遇しても、ものごとの捉え方によって

思考や感情は大きく変わって来ます。

 

「バスに乗ろうとして停留所まで走ったけれど、

 タッチの差で間に合わなかった」という場面に遭遇したとします。

 

Aさんは、怒ります。

「なによーあの運転手、こっちが走ってるの見えたくせに、ひどい!」

 

Bさんは、嘆きます。

「あ~乗り遅れてしまった。なんて運が悪いんだろう・・・」

 

Cさんは、笑います。

「うふふ、10分時間ができちゃった。そこのカフェにちょっとだけ行っちゃお!」

 

ねっ、全然しあわせ度がちがうでしょう?

これは「認知行動療法」という心理療法のイントロで使う

ものごとの捉え方=認知のちがいによって引き起こされる

思考や感情の差を端的に表したものです。

 

このコロナ騒動に際して、人による認知のちがいと

認知が引き起こす行動のちがいが、無情なほど顕著に表れていると思うのです。

 

ある都内のお花屋さんは、卒業式が中止になって余ってしまったお花を

近くの学校を卒業する生徒さんにプレゼントしたそうです。

 

一方でドラッグストアでは、マスクが買えないことに腹を立てて

「店員がマスクをするくらいなら客に売ってよ」と

心ない言葉を発する人がいるそうです。

 

デパートに勤めている友人が、あまりがちな生鮮食料品の社員割りを余分に買って

分けてくれました。

お返しに、医療機関お得意の除菌クロスを分けました。

お互い「ラッキー!」と明るく言い合いながら。

 

こんな時こそ、笑いましょう。

笑いが免疫力を高めることは、医学的にも証明されています。

まず自分が何でもいいから楽しいことをして、幸福感を味わい、笑いましょう。

そして隣のだれかを笑わせましょう。

何でもいいから、自分にもできそうな前向きなことをしましょう。

いつもは無言で買い物するコンビニの店員さんに声をかけたり

ご無沙汰の友達に「どうしてる?」メールしたり

これまでに買った通販グッズに、敢えてポジティブなレビューを書いてもいいかも知れません。

ワンテンポ置いて「お先にどうぞ」と譲ってみましょう。

 

コロナウイルスによって、人類は今、試されているのだと思います。