赤ちゃんのうちから紫外線対策を
先日、スコールが降りましたね。
晴天なのに突然大雨が降って、びっくりしました。
そろそろ温暖湿潤気候を返上して、日本も亜熱帯の仲間入りでしょうか。
今日は「特に子供は紫外線を浴びないようにしましょう」というお話です。
WHOが、児童生徒の紫外線対策に関する冊子
「sun protection and schools」を、既に15年前に出しています
かなり意訳ですが、こんなことが書かれています。
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子供が過剰な紫外線を浴びると、以下のようなリスクがあります。
1 小児期・思春期に紫外線を浴びると、後々皮膚がんになりやすくなる
2 生涯浴びる紫外線のほとんどは18歳未満で浴びる
3 人生の先が長いので、その分病気に発展する時間も長い
太陽は地球上のすべての生物にとって重要なエネルギー源であり
太陽がなければ私たちの生命は維持できません。
紫外線を浴びることによって、骨形成や免疫作用・血液産生に重要な働きをする
ビタミンDが産生されます。
しかし、紫外線には害もあります。
短期的には日焼け、熱傷、色素沈着を起こし
長期的には皮膚の老化を早め、皮膚がんの原因になることがあります。
他にも白内障を引き起こしたり
免疫機能を弱めて抵抗力を下げたりするリスクがあります。
<皮膚がん>
世界では毎年、非メラノーマの皮膚がんが年間200~300万人、
メラノーマ(悪性黒色腫)が132,000人発症しています。
北アメリカでは5人に1人が皮膚がんを発症します。
また、アメリカの皮膚がんの発症率は1970年代に比較して年間4%増加しています。
<眼の障害>
白内障によって全世界で1200~1500万人の人が失明しています。
WHOによると、このうち20%がインドやパキスタンなど赤道付近の国の人であり
紫外線暴露によって引き起こされた可能性があるとされています。
<免疫機能の低下>
紫外線暴露によって免疫系が抑制され、感染リスクが高まり
予防接種の効果がうすれてしまいます。
特に赤道付近の子供には影響を与えるおそれがあります。
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また、日本小児皮膚科学会によると
赤ちゃんのうちから紫外線対策をし、サンスクリーン剤を使うことが推奨されています。
ベビー用・子供用として販売されているものがあります。
プールでの紫外線対策も重要です。
サンスクリーン剤を塗ってプールに入っても、プールの水は汚染しないことは
小学校の先生をしている友人に聞いたら
「保護者から希望があったらサンスクリーン剤を認めているけれど
積極的に使用を推奨するには至っていない」とのこと。
保護者の方、お子さんのためにサンスクリーン剤使用を申し出ては如何でしょう。