効果・副作用

効果・副作用

ピルにはメリットとなる効果がありますが、副作用もあります。多くの場合はデメリットよりもメリットのほうが多いため、現在、全世界で1億人以上の女性が服用しています。メリットとデメリットを正しく理解して服用しましょう。

効果

効果

その1

避妊

女性が自分の意志でコントロールできる避妊方法です。月経開始からのみ始め、のみ忘れがなければほぼ確実に避妊できます。

効果

その2

生理不順の改善

ピルを内服していれば、ほぼ28日周期で規則的に月経がきます。

効果

その3

月経困難症(生理痛)や過多月経の軽減

「月経が小規模化する」というイメージです。経血量が減り、生理痛が楽になります。

効果

その4

月経前症候群(PMS)の軽減

ホルモン分泌の変動をコントロールすることにより、月経前のイライラ、気分変調、乳房の張りなどを緩和します。

効果

その5

子宮内膜症の治療

ピルに含まれる黄体ホルモンが子宮内膜の増殖を抑制することにより、子宮内膜症に対し治療的に作用します。

効果

その6

ニキビの改善

男性ホルモンを抑制するため、特に生理前のニキビに有効です。

効果

その7

卵巣がん、子宮体がんの発症率の低下

長期投与により、がん発症の予防効果があります。

副作用

副作用

その1

はきけ、頭痛、倦怠感

最も多い副作用はこの3つです。しかし、ほとんどの方はのんでいるうちに消えていきます。

副作用

その2

不正出血

のみ始めに時々見られますが、そのままのみ続けていると1か月程度で消失することがほとんどです。忘れずにのみ、のむ時間を一定にすることによって防ぐことができます。

副作用

その3

乳房痛

生理前に胸が張るのと同じような感覚です。のんでいると消えてくることがほとんどです。

副作用

その4

血栓症(血液が血管内で固まってしまう病態)

ピルを服用していない女性の血栓症発症のリスクは年間10,000人あたり1~5人であるのに対し、ピル服用女性では3~9人と報告されています。一方、妊娠中及び分娩後12週間の血栓症の発症頻度は、それぞれ年間10,000人あたり5~20人および40~65人と報告されており、妊娠中や分娩後に比較すると低用量ピル内服による頻度はかなり低いことが知られています。喫煙、高年齢、肥満は血栓症のハイリスクであり、注意が必要です。

副作用

その5

乳がんリスクについて

以前は「ピルをのむと乳がんになりやすい」という説がありましたが、最近の研究ではそうでないことがわかってきました。種類や期間に関わらず、乳がんのリスクが上昇することはありません。

副作用

その6

「太る」?

ピルに含まれる黄体ホルモンの作用によって浮腫むことはありますが、水分によって数字の上での体重が増えるだけで、「脂肪がつく」という本来の意味での太ることはありません。